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伊藤計劃×円城塔「屍者の帝国」

話すと長くなるのですが、まず、伊藤計劃(いとうけいかく。英語表記は、PROJECT ITOH)というSF作家を偶然書店で知り、既刊三冊を図書館で借りるついでに「屍者の帝国」にも予約を入れていました。
その後、「屍者の帝国」が2013年本屋大賞にノミネートされ、タイミングを同じくして図書館から順番が回ってきた旨の連絡が入り、ようやく読むことの出来た本です。

ストーリーは、他のブロガーさんや出版社のサイトで書かれているので、ここでは割愛。
まず、書店員がこれを読んで本屋大賞にノミネートされたことに驚いた! これは「伊藤計劃の未完の遺稿を盟友だった円城塔が引き継ぎ物語を完成させた」という背景のせいなのか、それとも伊藤計劃のファンが多いのか、円城塔の初の長編というところが大きいのか、様々な理由が考えられるけれど、率直に言ってうれしいです。こういう本を手に取るあたり、まだまだ書店員も捨てたものじゃないというか(笑)。

読書メーターなどの感想を見ると、難解だと感じている人が結構居るみたいなのですが、私はこのくらいギッシリ内容が詰まった本が好きなので楽しく読めました。理解出来ない部分はとばして読む、もしくはあとから振り返って読む、という読み方で良いと思います。SFなので、この小説の世界でしか通じない言葉もたくさんあるし(笑)。それとは別に、円城さんの膨大な知識に感嘆しました! 世界史の知識がある人には、より楽しめる部分があるのでは。

主人公であるワトソン君についてですが、キャラクターが希薄な印象を受けました。でも彼の左足の怪我の由来がちゃんと描かれていたところにニヤリとさせられます。バーナビーは逆に魅力ある生き生きとした人物として描かれていて面白かった。個人的に好きだったのは、山澤静吾! 彼の刀は斬鉄剣かっ。

全体的には、書き方が脚本のようでした。あまり細かくないというか、事象しか書いてないというか。「映画化したら面白そう」という感想を他のブログで見ましたが、ほんとにそう思う! ハリウッドあたりで作ってくれませんかね(笑)。作ってくれたら、結構ヒットするんじゃないかな。

とまあ、私の感想は概して好意的です。伊藤さんが書いたらもっと違う書き方になっていただろうし、伊藤版も読みたかったと思ったりしましたが、過去の作品みたく戦争の虐殺と子どもの凄惨な性的描写はもういらないので、円城さんで良かったのかなと。
次は円城さんの本を読んでみたいな。

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