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稲見一良「男は旗」

週末連続更新、図書館からの貸し出し第2弾。買うのを見送った「男は旗」です。
タイトルは本文中のここから取ったと思われます。

「遊ぶという字は、旗が風に吹かれてはためく様子だという」
「子供は風の子というが、わたしは男はみんな風の子だと思う。旗のように風の中で遊んでいると機嫌がいい…」

詩的ですね。稲見さんの文体は本当に美しい。
「男は旗」は、宿泊施設・レストランとなって今は航海をしない大型客船シリウス号を舞台とした冒険小説。稲見一良さんの真骨頂であるハードボイルドとジュブナイルが存分に発揮された、夢見るような小説です。
二部構成から成り、第一部は「プレス・ギャングの巻」というタイトルで登場人物の紹介から船が再び出航するまでを描き、第二部は「宝島の巻」というタイトルで宝を見つけて再び帰航するまでを描いて、最後に意味深なエピローグが。

物語は「俺」ことコクマルガラスの眼を通して語られますが、実際の主人公は海賊の末裔であると信じて疑わない安楽さん。船の持ち主の提督のそばで十三の頃から船に乗船し従事してきた安楽さんは、今やホテルとなったシリウス号の支配人。しかし経営状態の悪化したシリウス号は、悪徳企業に買収されることに…。それを阻止するべく、安楽さんを筆頭に個性豊かなシリウス号のクルーたちが立ち上がります。

「プレス・ギャングの巻」では、市民に迷惑をかけ続けているアパッチと作中で呼ばれる暴走族たちを懲らしめる場面や、長い間航海の機能を失っていたシリウス号が再び動き出す場面は爽快で、新しい船出という意味でも晴れ晴れとした気分になります。「正義は勝つ」という分かりやすい内容、かつ、読みやすく美しい文体で読者をぐいぐいと引っ張ってくれます。
「宝島の巻」でも、幻の鳥を蛇から逃がしたり、宝の地図を狙う敵と対峙し知恵を働かせて敵を粉砕したり、とても痛快。そして読者の期待を裏切らずにちゃんと宝も見つかるところも良いです。
しかし、エピローグは、その一切合切がすべて夢だったかのような記述で、未だに判断がつきません。
あの爽快かつ痛快なエピソードがすべて夢だったなんて思いたくない!
読者の判断におまかせなのでしょうが、その点だけが不満ですね…。

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