Entries

アイザック・アシモフ「夜来たる」

今回のブックレビューは、前回の「中性子星」に続いてのSF小説、アイザック・アシモフの「夜来たる」です。
(以下、アシモフ博士と呼ばせていただきます。アシモフは小説家の時は博士の称号を一度しか使わなかったそうですが、私の中ではアシモフはやはり敬意をこめてアシモフ博士!なので。)

夜来たる
SF小説といえば、やはり一番に名前が挙がるのはアシモフ博士ではないでしょうか。SF界の3大巨匠はアシモフ博士、アーサー・C・クラーク、ロバート・A・ハインラインだそうです。…ハインラインしか読んだことないよ。。
そもそも私がSFを読もうと思ったのは、アシモフ博士の本を読んでみたい、という理由からでした。それがなぜか「アシモフ編」とついている「ヒューゴー・ウィナーズ 世界SF傑作選」を手に取ることになり、アシモフ博士のSFは読まず終いに…。
そう、実は今回初めてアシモフ博士のSFを読みました! 図書館万歳!!(はい、こちらも絶版です…図書館に置いてあるのを見て、嬉々として借りてきました!)
「夜来たる」はアシモフ博士のSF小説における出世作だそうです。この時、博士は若干21歳! プロとしてSF小説を書き始めて2、3年の頃のこと(もしや、この頃はまだ博士ではないのでは…)。のちにこの短編を基に、シヴァーバーグが長編版を書いているようです。この中には5つの短編が収録されているので、タイトル順にブックレビューします。

「夜来たる」
ストーリー:
ニ千年に一度の夜が訪れたとき、人々はどう反応するだろうか…六つの太陽に囲まれた惑星ラガッシュを舞台に、“夜”の到来がもたらすさまざまな人間模様を描き、アシモフの短篇のなかでもベストの評価をかち得た、SF史上に名高い表題作。
感想:
「えっ、これでおしまい?!」といいますか…すみません、私にはオチの部分が良く理解できませんでした…。太陽系というか銀河系に詳しくないと、描写が示している情景がわからないと思われます。。
何回か繰り返し読んで推察するに、「通常の夜空とは違う強烈な星の輝き、まさしく太陽のような光もあるけれども、それはすべて長い夜のはじまり」なのだと思います。
全然関係ありませんが、原題の「NIGHTFALL ONE」が良いタイトルだな、と思いました。意訳して「或る夜の訪れ」って感じかな?

「緑の斑点」
ストーリー:
植民惑星の探索を終え、地球に戻る途中の宇宙船の中には、植民惑星のある何かが侵入していた…。
感想:
地球は植民惑星の生物にこのまま乗っ取られてしまうのか?!と緊迫感漂うところにやってくる、あっけないオチ。秀逸です!

「ホステス」
ストーリー:
生物学者のローズは、異星人であるホーキンズ人がゲストとして家に滞在することに喜んでいたが、夫のドレイクは反対する…。
感想:
なるほど~、と妙に納得してしまうストーリー展開。地球人には寄生体が宿っているので死が訪れる、というのはSF的な解釈だと思いました。ちょっと難しいので、しっかり読み込まないと筋がわからなくなりそうです。

「人間培養中」
ストーリー:
ラルソンは「留置所に入れてください。自分で自分を殺そうと思っているからです」と言って、警察にやってくる。なぜ彼は自殺しようというのか…。
感想:
「自分たちの世界は神に操られている」という、よくあるシチュエーションなのですが、当時は新しい視点だったのかな…。ラルソンがなぜそのように考えたのか、またラルソンの死後、ラルソンの考えを証左するようなエンジニアの自殺、それを納得させるだけの描写が不足していたように感じます。

「C-シュート」
ストーリー:
乗客である彼らは地球へ帰る宇宙船でクロロ人に襲撃され、船を乗っ取られ捕虜となった。マリンはC-シュート(死者を船の外へ放り出す穴)から外へ出てスチーム管より操縦室へ入り反撃を提案する…。
感想:
アシモフ博士の前説を読むと、いかにマリンに思い入れがあるかがわかるのですが、そのマリンの最後の一言が素晴らしい! この一言に、すべてのマリンの動機が凝縮されています。さわやかな読後感です。

今回は前回の反省をふまえ、詳細にレビューしてみました。
それにしてもハヤカワさん、絶版多すぎです…復刊してください(泣)。
ハヤカワSFは意外にも図書館に揃っておりますので、興味を持たれた方は図書館で借りてみると良いですよ。
スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://towerofmusiclover.blog111.fc2.com/tb.php/17-d091d379

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム

Appendix

プロフィール

高坂(タカサカ)

Author:高坂(タカサカ)

月別アーカイブ

FC2カウンター