鈴本演芸場の正月二之席夜の部主任は喬太郎、そして代演で白鳥ということで、友人とどちらか観に行こうという話に。友人は白鳥は初めてなので、白鳥でということになったのですが、あいにくの体調不良で断念。6日目となる1/16(月)に行くことになりました。
ところが…。
平日なんであまり早い時間には行けないけれど、春風亭百栄ちゃんからは観たい!と思っていたところ、出張前夜で準備に手こずり、百栄はおろか、なんと白酒まで観れない事態に…! せめて白酒は観たかったなあ。
落語 桃月庵白酒(終わる5分前くらいに入場したのでわからず)
仲入り
奇術 伊藤夢葉
落語 入船亭扇遊「蜘蛛駕籠」
粋曲 柳家小菊
落語 柳家喬太郎「転宅」
途中からの入場でしたが、白酒はお客さんを存分に笑わせていました。ああ、もったいない。
仲入りで友人が買ってきてくれたお弁当を食べつつ、後半がスタート。
夢葉さん、いつもよりお喋りがノッていたように見えました。伊藤一葉という自分の師匠の話、そしてしゃべくりながら奇術をするスタイルを確立したマギー司郎さんのおかげで、自分はこうして奇術をせずに舞台でしゃべっていられる、など。正月二之席のせいなのか、とても気の入った舞台で良かったです。
続いて扇遊さん。街道を行く雲助のマクラ。雲助、雲助と敢えて何度も言ってみる。こういう時でないと呼び捨てで言えないから、と。言わずと知れた白酒の師匠、五街道雲助さんのことなんですが。内容もとても良く、脱線せずにきっちり古典を聴かせてくれました。
小菊さんは、白っぽいクリーム色の着物に落ち着いた扇柄の帯、そして帯揚げ、帯締め、伊達衿は差し色の朱。非常にお正月らしい品の良い装いで登場。私は粋曲はよくわからないのですが、何度か聴いたことのある曲をやっていて、雰囲気がとても良かったです。
今日はお正月公演のせいなのか、どの方も無駄な話などせずきっちり気合の入った芸を見せてくれてます。うーん、お正月って絶大。
そして主任の喬太郎。
寄席では二十日までが正月です、ということで新年のご挨拶から。この人は実はとても誠実な挨拶をする方なんですよね。崩れなくきっちりぴっちり礼を尽くせる人なんじゃないかという気がしますが。
三どろ、というマクラから、「あれ、どこかで聴いたことのあるマクラだ」と思っていたら、BSで放送している「今どき落語」で先日、市馬さんが演じた「転宅」でした。新作落語をやるんじゃないかと思っていたので、ちょっと意外。
喬太郎演じる女性っていうのは、何というか昭和の香りのする品の良さを漂わせた雰囲気なんですよね。それと、呑む・食べるの所作の上手いこと! あー、美味しそうだなと思いながら観ていました。
この噺、泥棒が平屋なのに気付かないとか、向かいの煙草屋の亭主は「こいつが泥棒なんじゃないか」と微塵も思わないのがすごい。こちらも正統派の古典をきっちり演じて、あっという間の30分超でした。
楽しかった!
前回ユニコーンのライブの際に予告チラシが入っていた民生のツアー。
ベースの小原礼さんの還暦を祝うツアーだそうで、新譜は1/11発売のシングル「拳を天につき上げろ」のみ。
このシングル、サッポロビールの企業CMソングということで、歌詞もそれを意識した内容になってます。年明け駅伝から流れてたらしいですが、たまたま見る機会があり「あれ、これ民生??」と気付いたおかげで新譜発売を知る(笑)。最近はライブ会場で新譜発売を知ることが多かったから、それを避けられたのは良かったなあ。
セットリストは、いつもの通り覚えている範囲で!
ギミアクッキー
ルート2
わかります
夕日が丘のサンセット
何という
フロンティアのパイオニア
ライオンは虎より美しい
愛のボート
礼さんのコーナー(2曲)
人間
最後のニュース
御免ライダー
明日はどうだ
EC1
拳を天につき上げろ
近未来
EC2
さすらい
ほかに4曲くらいやっていたような。曲名は覚えていないけど知っている曲というのがたくさんあって、さすがにだんだん記憶力の衰えを感じてきた…。
ステージは、還暦にちなんだのか赤が随所に使われていて、礼さんのサングラスも赤、シャツも赤いチェック。物販のパーカーも赤(途中で全員で着てフードまでかぶって暑そうだった)。
今回のステージ演出はシンプルで、最初に大きな画面が出ていて、オープニングでサッポロビールのCMを。その画面はそれで終了で、次に4つの画面を横長に並べた画面が降りてきて、ステージ上の四人を各画面に一人、同時に映しています(今回のツアーは、民生、礼さん、有太さん、湊さんの四人)。
MCは、覚えている範囲で。
・昨日も来た人は?(4分の1から3分の1くらい居たんじゃないだろうか)
・会場の平均年齢は35歳(実際はもう少し上だったような…)
・礼さんの35歳の頃の話(アメリカでゴルフをしていたらしい)
・NHKホールでライブをするのは初めてだ(紅白の観覧の話になり、紅白出演についてどう思っているかとか)
・東京公演はライブ終了後にライブCDを販売するという、レコード会社に怒られそうな試みをしている(CDも800円くらいの値段でやりたい。いっそのことライブ終わったら携帯にダウンロードされているくらいがいい)
・ユニコーンの時に「写真を撮ってもいい」という公演をやったら、携帯でずっと撮影している状態になったのでやめた(民生本人はカメラ越しに見て写真を撮るより生をじっくり見て焼き付けておきたい派とのこと)
・有太さんのアンプは、エリック・クラプトンやスティービー・ワンダーに貸されていた(でも有太さんのことをこれっぽっちも知らないとのこと)
ライブ音源が終演後にダウンロードできるというのは、画期的なアイデアだと思いました。いろんなことを思いつくんだなあ。
そしてライブ撮影OKもすごいなと。そんなことをやっていたんだ。
セットリストも好きな曲ばかりで良かったです。礼さんの還暦祝いってことで、アルバムツアーと違い、ほどよく力の抜けたツアーで良い雰囲気でした。
そして終演後、サッポロビールが50名様にプレゼントするレギュラーサイズビール6缶セットが当たってビックリ!
友人と分けましたV(^-^)V
桃月庵白酒の独演会に行ってきました! 開口一番はあったけれど、それ以外は全部白酒。三席で2,500円。なんてお得な会なんでしょう。
開口一番
林家扇「牛ほめ」
桃月庵白酒「四段目」
アンケートコーナー
桃月庵白酒「景清」
仲入り
桃月庵白酒「富久」
永田町駅で友人と待ち合わせて国立演芸場へ。ここは数年前に柳家三三の独演会に来て以来。個人的には、見やすいイメージがあります。
席は後ろのはしっこだったんですが。どうも椅子の配置が交互に並べられてないようで、意外と前の人の頭で見ずらかったです(苦笑)。
開口一番は女性の前座さん。以前も女性の前座さんを見たことがありますが、ハキハキ喋るんですよね。これは、たまたまそうなんだろうか。
続いて白酒さん登場。こんな早く出てきてくれるのは独演会ならでは。マクラは、談志が亡くなった件について、変な弟子入り志願者が落語協会の噺家の回りに出現したこと、良い師匠を選ぶべきだ、と多岐に渡って。
談志についての話はあまり覚えてませんが上納金について気になっているようでした。たしかに立川流の上納金制度、どうなるんだろ。それと、志ん朝についても少し触れていました。白酒が入門した時はまだ健在だったんだなあ。
そんな楽しいマクラから「四段目」へ。この噺、この間BS朝日の「落語者」で桂吉坊さんが演ってた「蔵丁稚」じゃないですか。江戸と上方で言い方が違うんだろうか。冗長したところも淀みもない内容で引き込まれ、文句なしに楽しめました。やっぱり上手いなあ、と改めて満足。
一度退場して、再び登場。アンケートコーナーだそうです。
前回の会の時、「一之輔さんはいつ真打になるのでしょうか」との質問に「小三治師匠にも分からないことです」と回答していたらしいのですが、その直後に来春に抜擢で真打昇進が決定。しかも一人真打。真打お披露目の五十席の高座を一人だけで行うわけです。たしか20人以上抜いての真打昇進だったかと思うのですが、そこで白酒いわく、自分だったら嫌みのひとつくらい言うだろうと。だけど、噺家はそれくらいかわす程度の図太さがある方が良いとのこと。真面目だと続かない商売みたいです。伝統芸能なので、真面目な方が良いのかと思ってましたが、たしかに芸人って型破りなところも個性として成立するし、むしろその方がいいのかも。何だかひどく「なるほどなあ」と感心しました。
そして盲人の噺(あとから「景清」と知る)に入ったんですが、ちょっと腹痛がしたりして噺に集中できず、少し眠くなったりしてしまいました…。友人も、会場が暖かかったせいかやはり眠くなっていました。私たちにとって、あまり入り込めない噺だったのかも。
仲入りは、チラシを見たりして席で過ごしました。来年のホワイトデーに行う一門会、行きたいなあ。でも何でホワイトデーなんだ。何だか微妙な公演です。
仲入り後、着替えて登場。私のイメージは、この着替えたあとの色の着物。そしてマクラもあまりなく「富久」へ。
「富久」は主人公のしくじった男が幇間だという設定をつい最近知ったんですが、白酒はそんな人物描写を丁寧に演じていました。「踊りはいいから」というセリフを入れたり、幇間であるという言葉を要所要所に入れたり。全体的に説明が丁寧で、きっちり表現してくれたので分かりやすくて楽しめました!
年末の富くじ、今で言うなら年末ジャンボ宝くじかな。当たったら人生変わりそうだけど、この久蔵という男は借金まみれで、結局何も変わらないのかも。酒でしくじったのに、それでも酒を飲むのをやめられないし。
今年の落語はこれで見収めですが、また来年も気になる落語を見に来たいです。落語貯金しなきゃー。
「談志が死んだ 立川流はだれが継ぐ」という本を読んでいて、著者は立川談志+落語立川流一門となっているんですが、そのさなかに立川談志の訃報が出たのでビックリ…。本の内容がそのままリアルに直面しちゃった感じですが、結論としては、本にもあるように「談志の次の家元はいない」ということになるんじゃないでしょうか。
ちょっと話はさかのぼるのですが、そもそもなぜこんな本を読んでいたかというと、入口はまず古今亭志ん朝だったわけです。読み進めた順に羅列すると、
・「三人噺」美濃部美津子
・「赤めだか」立川談春
・「世の中ついでに生きていたい」古今亭志ん朝
・「よってたかって古今亭志ん朝」古今亭志ん朝一門
・「談志が死んだ 立川流はだれが継ぐ」立川談志+落語立川流一門
合間に「落語評論はなぜ役に立たないのか」広瀬和生が入っております。
きっかけは忘れましたが、志ん朝に興味を持ち、図書館でCDを借りて「黄金餅」で衝撃を受けたんです。で、「三人噺」という志ん朝のお姉さんが書いた、父・志ん生、兄・馬生、そして志ん朝の家族の話を綴った本を読み、志ん生と馬生に興味を持ちました。「三人噺」はおすすめです。これを読んで、美濃部家の落語家たちの人生にグッと来てしまったので。酒の項目がすごく好きです。
で、その直後に前々から読みたかった「赤めだか」を発見したので「赤めだか」を借り、その頃には志ん朝と談志という二人の因縁とも言える関係が分かってきて、今は「談志が死んだ〜」と同時並行で「小説・落語協団騒動記」(金原亭伯楽:著)を読んでいます。
私は談志の高座を生で観たことはありませんが、CDと前にNHKでやっていたドキュメンタリー番組(?忘れてしまいましたが)を聴いたり見たりする限りでは、あまり好みじゃなかった…。NHKの番組に至っては、4時間ほどあったその番組の冒頭20分を見て、つまらないと思って消したくらいだったので。でも、談志といえば「芝浜」みたいなので(弟子は大抵「芝浜」を見て弟子入りを決めているし、広瀬氏も著書で絶賛しているので)「芝浜」は聴いてみたいのですが。
逆に、志ん朝はCD「黄金餅」を聴いて、別のも聴こうと思ったくらいなので、私は「志ん朝派」なんでしょうね。ちなみに志ん朝最後の弟子である朝太さんが、来年の秋に真打昇進が決まっています。
二人の人柄は、本を読む限りでは「華があり誰からも慕われた志ん朝」と「業にまみれてはいるものの優しさや気遣いも併せ持った談志」という感じです。真打昇進の順が逆だったなら、また違った関係だったのかもしれません。弟子たちの証言を読むなら、「よってたかって〜」「談志が死んだ〜」は面白いです。特に「よってたかって〜」ははじめまったく興味がなかったんですが、手に取ってページをパラパラめくったら一気に引き込まれました。
家元亡き立川流が今後どうなるのかまだ何もわかりませんが(何しろ志の輔のコメントしかニュースに出ていないので)、朝のNHKニュースのトップで報道されたのに、職場では談志の話題など出ず、世間の関心は落語には向いていない事をつくづく感じました。
本を読んでいると、かつては落語最盛期だったんだなあ。BS-朝日の「落語者」とBS-TBSの「落語研究会」を録画するこの頃でした。
(今月の「落語研究会」再放送を撮り忘れた…ショック。。)
前回、鈴本で「極道のつる」をやって客席を沸かせた柳家喬太郎。いい波が訪れているようで、グッと印象がアップ。そんな喬太郎が新宿・末広亭の夜の部主任ということで、初めて末広亭に行くことに決定。仕事でやさぐれる今の私には笑いが必要なんだよ…。
新宿三丁目到着は19時過ぎ。食事できるお店を探してウロウロしていたら、末広亭の前に出てしまいました。この時点で、木戸銭は2,200円。今日は中入り後の1,800円狙いのため、結局、伊勢丹の地下でお弁当を買うことに。お弁当を買って再び末広亭へ、まだ中入りではないようで、少し近辺を散策。コンビニでジュースを買って、19時半過ぎに入場すると、もう始まってました。
最初に思ったのは、狭いということ。鈴本に比べてかなり小さな印象。そしてお弁当を食べている人が居ない!…何だか予想外に制約がありそう…。
演者が高座を降りると、係員が席を案内してくれたのですが、それがなんと前から3列目。ますますお弁当が食べられない。。勝手に桟敷席に上がっても良かったのかな?
漫談 林家ぺー 「水戸黄門、演歌のサザエさん」
落語 金原亭馬の助「珍獣ライオンの噺」「寄席の百面相」
落語 柳家小満ん「あちたりこちたり」
太神楽 鏡味仙三郎社中
落語 柳家喬太郎「文七元結」
途中から観たのは金原亭世之介さん? 結構面白そうだったけど、途中からなのでイマイチ乗れず。
その後、椅子席に座って、出てきたのは林家ぺーさん! わあ、順番変わったんだ、ラッキー。きっとこれ以上ない近さでぺーさんを見てしまいました。顔の皺までよく見えた(笑)。
続いて、小袁治さんのはずが、代演で馬の助さん。ようやく小袁治さん観られると思ったのに、残念。。声を張り上げて、扇子を鳴らしていて、何だか講談みたいだと思いました。最後に、百面相をやりますとのことで、羽織、手拭い、扇子などを上手く使って、大黒様や恵比寿様などを。こういう芸もあるんですねえ。
小満んさんは、ちょうど最近、落語研究会の再放送を見ていたので知っていました。何だかとぼけた話し口調で、漫談のような変わった噺をやっていました。この方、耳の形に特徴があって、オオカミのような鋭そうな耳というんでしょうか。つい、目が行ってしまう…。湯屋に行って、居酒屋に行って、そのままタクシーに乗り込んで銀座へ行って寿司を食べて…という噺でしたが、検索してみたら新作落語の「あちたりこちたり」というんだそうですね。でも、不思議と引き込まれて今回かなり好感度が上がりました。
ひと息ついて太神楽。鈴本でいつも出てくる仙三郎さんとそのお弟子さんの二名。三人でなかったのは、持ち時間の関係かな。神楽芸はかなり客席から反応がありました。新宿という場所柄、若い人が多かったから?
そしていよいよトリの喬太郎登場。出囃子まで聴いている余裕がなかった、「まかしょ」をちゃんと聴いてみようと思ったのに。高座に上がってマクラもなくすぐに本編へ。
博打ですってんてんになって、女房の着物を奪う…というあたりで、「文七元結」だとわかりました。今回の主任では、どうやらずっと古典をやっているということで期待していたのだけど、まさしく期待通り! しかも「文七元結」とは、得した気分。この噺は以前、志らくさんのを観たことがあるのですが、大体の流れは同じみたいです。喬太郎さんのは時間内に収めるためどこかを切っているんでしょうが、違和感はまったくなし。
「文七元結」の気になるところは、広瀬さんの落語本でも書いてあったのですが、この主人公・長兵衛が娘が身体を売って工面した五十両を文七にあげてしまう場面で、このほとんど有り得ない行動の動機をどのように表現するんだろうかとこちらも緊張した面持ちで聴いていたわけですが(笑)、喬太郎さんは「娘は女郎になっても生きているから会える、アンタはこれから死ぬんだからもう二度と会えない」という理由にしていました。この場面はさすがにねちっこく演じていましたね。
その後の店に戻ったあとの主人と文七のやり取り、翌朝長兵衛の長屋を訪ねるくだりはさらりとしているけれど上手さがあって、五十両を先方宅へ忘れてきたと聞いた長兵衛のリアクション「死ねえ!」はものすごいインパクトあった(笑)。緩急とどこを切ったのかわからない編集能力と人物の表現、トータルでとても楽しませてもらいました!
今度は師匠であるさん喬の「文七元結」が聴きたくなっちゃった。運良くどこかで聴けないものかなあ。